第一章: 出発前1

64 4 0
                                    

#### 1−1: につき1

ぼくわ びよおきらしい

だから びよおいんに にゆういんするみたいだ

きよお がこおの せんせえとい、しよに びよおいんにきた

せんせえわ それで に、きや おぼえてることをかいたらどお、てい、てた

ぼくは かくのも よむのも すきじゃない

だから せんせえにしたくない、てい、たけど でも せんせえはしなさい、てい、てた

なにお かいたら いいのかわからないけど せんせえは みんなのやくにたつんだよ てい、てた

せんせえわいろいろ おしえてくれたけど よくわからなか、た

ぼくみたいな はくちでも ちやんとしごとが できることがわかるよ、てい、てたけど

だけど びよおいんにはいるまえには ちやんとはたらいていたから ぼくでもしごとができることわ みんなし、てるとおもお

せんせえわ とくべつなしごとだよ てい、てた

とくべつなしごとじやなくても いいとおもお

ふつうのひとの ともだちもいるし い、しよにてれびも みたし

い、しょにわら、たし

せんせえわ いつもぼくを とくべつだ、てゆう

ぼくわふつう だとおもお

せんせえわ ぼくわ わるい ことおしないから とてもとくべつだ、て ゆう

わるいことお するひと、ているのかな

それとか ぼくわべんきよおしたいと おも、てるから とてもとくべつだ、て ゆう

でも みんなしんぶんや むずかしいし...... しいり...... しいりしよおせつ だったかな そおゆうのをよんでるから さっきぼくわふつうだとおもお、てかいたけど やつぱりふつうじやなくて みんなのほおがあたまがいいのかも しれない

でも わるいことを しないし べんきよおしたいとおも、てる のは やつぱりとくべつで このしごとには とてもたいせつなことだ、て せんせえはい、てた

それで ほんとおにそのしごとに むいているのかお しらべるのに につきおしらべる てい、てた

に、きで なにがわかるんだろお

せんせえが なんかいも かいたらどお、て ゆうから ちよ、とくらいわ かいてみよおと おもお

きょおわ につきのいちにちめ です


#### 1−2: 事務局長

 系外惑星探査プロジェクトのクルー選考を担当するトム・ハーネルとキャリー・クランスは、プロジェクトの主任であるダグラス・アイゼルとともに、プロジェクトの事務局長であるネイサン・オブライエンを訪ねていた。三人とも、さして厚くはないフォルダを抱えていた。

 オブライエンは、三人を応接用のソファーに座らせ、自身は窓を背にして、机の向こうで椅子に背を預けていた。

 部屋の壁の一角にあるサイドボードの上には、系外惑星探査プロジェクトとは関係がありそうにないサーティフィケイトがいくつも並べられ、あるいはさらには壁に掛けてあった。

 トムはダグラスの肩越しにそれらを眺めていたが、聴講のサーティフィケイトもあるのに気付いた。

「それで、クルーの選考なのですが、山村 優太郎君を船長にと考えています」

 ダグラスの言葉を聞くと、オブライエンは机の上の資料に目をやり、すぐにダグラスに戻した。

「彼は重度の知的障碍があると資料に書いてあるが?」

「そこは、重度の知的障碍と言うのは正確ではなく、SAHテストでのSクラス記録者ですが」

「なにが違うのか教えて欲しいね」

 オブライエンはトムをみつめた。

「ご存知と思いますが、上部委員会にいるドクター・ハワードらが考案したSAHテストは、IQテストの側面だけでなく、人格に関してのテストも含んでおり」

はくちWhere stories live. Discover now